シコウ錯誤の日々

ナル(4歳男児)とトモ(2歳男児)のハザードレベルを上げるために日々奮闘中。

「死ぬな、殺すな」 仮面ライダービルドの第21話を見て

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仮面ライダービルド 第21話

仮面ライダービルドが、なかなかシリアスな展開を迎えている。

現在、パンドラボックスという火星から持ち込まれた謎のアイテムを巡って、主人公の住む東都と北都が戦争状態に突入している。

そして、最新の第21話ではその戦争状態の中で主人公の仮面ライダービルドは、北都の戦闘員を暴走して殺してしまう。

その後、仮面ライダービルドは、敵とはいえ、元人間の敵を自らが殺害したことをひたすらに悔いる。

そんな展開であった。

 

日曜日の朝から重い、重いよ・・・

 

 

なるちゃん びるど みないよ!

そんな感じで、毎回お父さんは非常に楽しんでいる仮面ライダービルドであるが、ナルはここ最近はすっかり視聴拒否である。

「こわいからみない!」

番組視聴は拒否するようになったが、相変わらず仮面ライダービルドのおもちゃでは遊んでいるし、毎日のように変身しているし、新フォームにも興味津々である。

ただ「びるどのおはなしはみない!」のである。

 

最初は主人公であるビルドがピンチになるシーンが最近多いので、それでかなぁと思っていた。

私も子供の頃は主人公のピンチが直視できず、テレビを消したりしていた記憶がある。

そこで、主人公が無双するようなシーンを選んで再生してやるのだが、やはり見ない。

 

これは、あれか、戦争。

東都と北都が戦争状態になって、戦争というテーマが作品の中に現れるようになった。

戦争という状態が、重苦しくなった作品中の空気感が怖いのかもしれない。

ナルはビビりである。

だが、これは決して短所ではない。

頭が良くて思慮深いために、未知なものや、自分の害になるものへの感受性が高いのだろう。

(何という、親バカ考察!)

 

そんなことを、色々考えていたのだが、たどり着いた一番の原因は仮面ライダービルドショーを見に行ったことだった。

今年の1月3日に隣町のショッピングモールに開店前から出かけて行って、場所取りして最前列の特等席で見たビルドショー。

あれだ。

最前列は迫力あったからな!

ショー終了後の写真撮影では、ナルは私が今まで見たことが無い顔をしていた。

 

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何というか、いろんな感情の入り混じった「見たことが無い顔」してましたわ

 

 

仕方がないので、お父さん一人でも見続ける 

さて、謎が解けたところで一緒に見てくれないことに変わりはないので、ナルが寝た後に一人でこっそり視聴しのだが、上記のように第21話はなかなかインパクトがあった。

子供たちが憧れるヒーローである仮面ライダービルドが、敵とは言え、元とは言え、人を殺害してしまった。

 

宇宙戦隊キュウレンジャーと違って、悪を倒すのではなく、悪を殺した。

ドカーンと爆発しておしまいの記号としての死にならないように、わざわざ番組後半には主人公が苦悩するシーンが描かれる。

強さや格好良さに憧れる男子に冷や水をぶっかけるような展開!

正直、3歳児にはきついし難しいから、ナルが見てなくて良かったわ~ と思った。

 

ただ、将来的には是非とも見て欲しいなとも思った。

 

 

死ぬな、殺すな。

育児の中で、究極的な希望としては 子供に死んで欲しくないし、子供に人を殺して欲しくないというところにたどり着く。

それ以外の失敗については、大変かもしれないがリカバリーが可能だが、に関しては現代の科学ではどうしようもない。

 

自分が怪我をしたり、人に怪我をさせてしまったりという事案は、今後ナルトモの成長の過程でたくさん出てくることだろう。

男の子だしな。

それについては、ある程度は仕方がないし、避けることもできないし、必要なことだとも思っている。

親はそれに備えて教育をしたり、医療保険やら個人賠償責任保険を検討しなければならない。

 

それに加えて、最悪の結果に結びつかないように、「なぜ人を殺してはいけないの?」という問いに対しての答えも用意しておかなければならないのだろう。

「駄目なものは駄目なのよ」と教えるのではなく、自分なりの答えを。

そして、答えを授けるのではなく、子供にも考えさせることが必要なのだとも思っている。

 

絶望する仮面ライダービルドに、敵の仮面ライダーグリスが「これが戦争だ」と諭すシーンがある。

戦争という「死ぬな、殺すな」という最も大切な価値観が、半分否定される異常な状況。

「駄目なものは駄目なのよ」じゃなくなる怖さ。

 

世界では、現実のものとして戦争や死を体験している子供たちもいる。

死や戦争を、こういった形で学ぶことができる日本の子供たちは幸福だとも思った。

流石に3歳のナルと話し合うにはまだ早いテーマだが、いつかはしっかり話し合いたいものである。

 

 

みんな見てるか! 

正月に行ったヒーローショーの事を思い出す。

ショーの中でビルドがピンチになると、観客の子供たちが声援を送る。

その声は、ショッピングモールにいる大人たちが「何事だ?」と驚くほどに大きかった。

「びるど がんばれ!」

ナルも大きな声ではないけれど、応援していた。

 

あの会場にいた子供たちの多くも、この第21話を見ていたのだろうけれど、皆何を思ったのだろう。

ハザードトリガーが暴走したんだから仕方がない!ってなったんだろうか。

防衛のための戦いだから仕方がない!ってなったんだろうか。

一緒に見ていたであろう親たちは、何を感じたのだろう。

親子で色々と話し合ったりしたのだろうか。

 

ナルトモが大きくなったら、この問題をどんなふうに話し合おうか。

そんなことを考える。

しっかりと向き合ってやろうと、今から覚悟だけは決めておく。

 

 

いや~ しかしあれだな。

父親ってホント面白いな!

 

 

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