「育児という名の総力戦」 親ペナルティを20代で背負う
体調不良でダウン中の男ども(2018年 お正月)
トモのイヤイヤ期 開始!
どうやら、トモのイヤイヤ期が始まったようである。
家の中を「いやー いやー」と元気に叫びながら、パンを片手に楽しそうに歩き回っている。
トモはナルよりも食欲旺盛で、甘えん坊である。
こだわりが強く、遊ぶことへの欲求が強いナルには、根気強く見守って自分でやらせることと、より楽しい遊びを提供してやることが打開策となった。
トモに有効なイヤイヤ対策はなんだろう?
そんなことを、スーパーでずっしり重くなったトモを片手に抱いて買い物をしながら考えていた。
うーん、マジで重い。
ナルはもっと軽かった気がするが、これは私の体力が衰えたと言うことなのだろうか。
抱っこをせがみながらも、子供用の買い物カゴを手から離そうとしないので、邪魔なことこの上ない。
気力と体力を振り絞りながら、この後どうやってチャイルドシートに座らせようかを必死に考えていた。
育児と言う名の総力戦
育児大好きな私であるが、育児の楽しさというのは、お花畑で蝶と戯れるというよりは、常に状況が変わり臨機応変な対応を求められる戦場の楽しさに近いと感じている。
育児というのは総力戦である。
自分の持てる人間力の全てを注いで、当たるべき案件である。
育児に必要なパラメータというのは、体力、知力、精神力、財力あたりだあろうか。
体力は絶対に必要だ。単純にお世話をするのに体力が必須だ。
子供が生まれると、睡眠時間は削られるがやらなければならないタスクは倍増するため、体力が無いとかなり厳しい戦いを強いられる。
子供と遊ぶのにも、お世話をするだけでも大いに体力を使う。
知力は情報収集から、教育についてのノウハウ、あらゆる場面で必要だ。
情報が錯綜するこの現代社会では、正しい情報を集めるためのリテラシーを含めて、知力は大切である。
知力がないと、右往左往することになる。
精神力は、忍耐的な部分で大いに必要だ。
育児では感情に任せず、グッと耐えるべき場面がある。
理不尽な要求に耐え、 修行僧のように怒りを昇華させなければならない。
それは、子供に対してだけでなく、パートナーに対してもだ。
財力は、あるに越したことはない。
家事育児の一部分でも外部に委託することができれば、負担はずっと軽減される。
残業代を稼ぐよりも、少しでも早く家に帰るのが求められる時期でもある。
これらのパラメータについて考えると、少なくとも私の場合は体力以外については、年々成長している実感がある。
親ペナルティの記事の元になった、下記記事について改めて考えてみるに「親ペナルティを40代で背負う覚悟」というけれど、私などは20代でよくぞ親ペナルティを背負ったなと思うことの方が多い。
親ペナルティを20代で背負う
20台と言う人生において、自分自身も大いに成長していかなければならないタイミングで、家庭と社会的な生活を両立させる。
体力的には余裕はあるのだろうけれど、部下を持った経験も、組織やグループすら運営した経験も人によっては無い頃だろう。
給料だってまだ上がってないだろうから、生活もカツカツだ。
この年代の育児は、まさに育自であり、子供と共に親も成長することが大いに求められることだろう。
そう考えると、30代の育児はやはりバランスが良い。
上記パラメータが十分に成長しているだろうし、余裕が生まれてくる時期である。
この国で快適に育児をするためには、親自身に力が必要だ。
その力を蓄えることができるのは、やはり30台以降になってからなのだろう。
親に力が無けば子供を快適に育てることは難しい。
現在、この国はそういう国なのだ。
正直、どうにかして欲しいところであるが、そう簡単に改善してはいかないだろう。
そう簡単に改善していかないのであれば、個人個人で親になるために力を蓄えていくしかない。
十分な準備や蓄えが無ければ、中々に絶望的な戦いが待っていることだろう。
君の行く道は果てしなく遠い
先日、行きつけの美容室で担当の20代の若い美容師が今度子供が生まれると話してくれた。
話を聞くと、どちらの親も頼れない状況らしく、彼自身が育休をとることもなかなか難しそうだった。
(隣にその店のマスターがいる状況で、育休取れよ!とは言いにくかった)
公的機関のヘルプを頼ることを助言しながら、彼の家族の育児のことを考えていると割と絶望的な気持ちになってしまった。
子供たちが決してペナルティだなどとは全く思わないが、育児の大変さを知っているだけに、彼の前途に立ちはだかる数々の壁を思うと、手放しでは祝福できない自分が居ることに少し驚きもした。
体力、知力、精神力、財力。
多分、これだけじゃ、足りない。
もう何というか、理屈じゃない力。
愛。
パートナーと子供への深い愛情。
数値で表せない+α。
そういうものまで含めて、育児っていうのは人生最大の総力戦だなあ、と思った。